川原さんぽ紀行

川原散策が大好きで水面をずっと見ていられる水タイプの管理人による雑記。さんぽ界のブルーオーシャンを歩む。

【世界に誇れるお花見に】桜散り、ゴミも舞い散る花見明け。東京都内での早朝花見ゴミ撮影から日本の花見を考えてみます。

今週のお題「お花見」

今年は江戸川公園と神田川の桜並木に6回くらい桜を見に行きました。本当にこの通りは綺麗で、葉桜もまた見に行きたいと思っています。

 

今日は「桜綺麗だ花見楽しー!ウェーイ!」、ではなく花見で発生する大量のゴミという花見の負の側面に焦点を当てていきたいと思います。

 

完全に煙たい話題で画像もゴミ写真だらけであることをあらかじめお断りしておきます。自分自身でも何を偉そうに…と思うところはありますが、現状を直視することは今後を考える上で必要だと思います。

 

本文は結構長いので最初にゴミ拾いの結果だけ以下に載せておきます。

 

 

やはり花見ゴミはたくさんありました。

 

もちろんこんなことを言っている私自身も花見をするわけですし、無関係とはいえないでしょう。ある意味当事者の一人ですので、ただ単にゴミ捨てるなんてダメだ!というだけでなく、何をすれば少しでも解決に繋がるのだろうかと考えてみました。 

 

 

 

 

1. twitterでの花見ゴミの予習

 記事を書くにあたり、

 まずは予習としてtwitterで“花見” “ゴミ”で検索しました。

 

 

 

 

これが現実ということですね。

 

しかも多くのつぶやきのほんの一部です。つまり、これは一部の極端な例ではなく、この時期にどこでもみられる光景であり、花見会場における問題であるということです。

 

リオ五輪では、オリンピック会場のゴミを拾う日本人が話題になって日本国内でも自賛する雰囲気もありましたが、

 

日本人は花見のゴミを放置していくというのは間違いないようです。

 

qoly.jp

(2018/4/3引用)

 

このままでは海外でのこういった活動も世界から「なんだ海外でのパフォーマンスか」と思われかねません。

 

せっかく海外に誇れる日本の桜と楽しい花見に悪いイメージを持たれてしまいます。

 

さて、twitterで予習しましたがやはり問題を知るためには自分の目で見ることは重要でしょう。twitterでは一部分だけが強調されていますので、花見スポット一帯はどういう状態なのかも併せて気になるところです。

 

という訳で次の現場撮影に続きます。 

2. 花見明け江戸川公園の撮影とゴミ拾い 

今春、足繁く通った江戸川公園と桜並木道。小場所とはいえ景色がとてもよく出店もある江戸川公園も夜はとても宴会で賑わっています。ここで宴会したことがないもののこういう雰囲気は好きですねぇ。

 

しかし、となるとその翌日の朝はやはり相当量の花見ゴミが発生しているのでは…。

ここからは当日の江戸川公園周辺の様子を紹介していきます。  

 

時刻は2018年、日曜日の朝6:00。

 

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いつものお気に入りの景色。ピンクに浅緑が混じってますね。いいですねぇ。

 

 

今回の撮影した範囲は全体の距離は約500mです。この範囲にどれくらいゴミが落ちているのか、基本的に私が見つけたもの撮れる範囲で確認しているのでかなり過小評価であるとは思いますが、参考にはなるはずです!

 

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ここから通りに入っていきますよ。6時台ですが朝早い方々がすでにちらほら。ウォーキング、出勤、ラジオ体操、そして昼のお花見に向けて場所取りされている方々。

 

意外と人いますが、ゴミ撮影始めていきます。そして拾えるゴミは拾います!拾ったゴミはゴミ拾いアプリ「ピリカ」で共有!

 

ソーシャルネットワークの力で世界中のごみを拾い尽くす

ピリカは世界最大のごみ拾いSNSで、世界78ヶ国から4万人以上の個人と300以上の企業・団体・自治体が参加しています。これまでにピリカを通じて7,000万個以上のごみが拾われ、世界が少しずつきれいになっています。

(株式会社ピリカ公式サイトより、2018/4/3引用) 

sns.pirika.org

 

(このアプリはゴミ拾いのSNSです。ゴミ拾いをして、拾ったゴミの数、種類、画像、場所をみんなで共有し、お互いにコメントをして交流もできるアプリです。

 

みんなで情報を共有してコメントし合えるからモチベーションも高まります。

実は私は今回初使用だったのですが、多くの方からコメントをいただき「ゴミュニケーション」をして大変励みになりました!このアプリについてもあらためて紹介したいです。)

 

では見つけたゴミの写真をアップしていきますよ。

 

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最初からなかなかのボリューム。公園のベンチ脇にまとめられたゴミたち。なんかきっちりまとまっていますがゴミ捨て場でもなんでもないただの通りです。

 

もう最初から持って帰る気もゴミ箱に持っていく気も無く、誰か片付けるだろ!って感じですね〜。

 

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 ド◯キのものと思しきビニール袋。二重になっていたことから飲み物缶とかをたくさん詰めていたものが用済みになり放置されたと予想。

 

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ビニール袋その2。川岸の手すりに引っかかっている放置ビニール袋は他にも多数ありました。通りに放置され、風に流されて手すりに引っかかるのでしょう。

 

もちろん引っかかることなく他の場所や川に落ちていくものあることでしょう。

 

ゴミが生物について与える影響については様々なものがありますが、例えば下の鳥の例があります。

 海鳥の体内から見つかるプラスチックは、ビニール袋、ボトルのふた、衣類の合成繊維、日光や波によって劣化した米粒大の破片などさまざまだ。

 誤飲による健康への影響と、海鳥の個体数の変化との関連性は、まだ十分には解明されていない。だが、集まったデータを見るだけでも深刻な状況であることはわかる、とウィルコックス氏は言う。

 (ナショナルジオグラフィック記事、2018/4/3引用)

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

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引用記事は海鳥ですが、もちろん神田川にも多くの水鳥がいます。この子らにも影響ありそうですよね。

 

まだまだいきます。

 

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いかにもな飲み物のゴミたち。プラスチックのコップはあと3つくらい落ちていました。中身入ったオレンジジュースのパックもありましたね。

 

 

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少し休憩しま〜す。

 

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ブルーシートの袋、ピザの箱、焼き鳥の串、等間隔に並んだお手拭きと小袋ゴミ。お手拭きのゴミは4、5枚拾いました。みんな手を拭いたらそのままポイするのですかね〜。

 

そして定番のこのゴミです。

 

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 吸い殻ですね〜。一応この公園にも喫煙所はあるのですが…。みんなのところで吸うのはちょっと悪いから一応移動するけど喫煙所まで行くのはだるいな〜って感じですかね。川沿いの植え込みで3〜4本吸ってそのままポイ捨ての様子。

 

他にも吸い殻はたくさん落ちていましたよ。さすがポイ捨てゴミナンバーワン。

 

そしてついに。

 

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すごいですね〜。まさにtwitterで予習した光景。

ある意味一箇所にまとまっているのですが…。

 

各種ビニール袋入りのゴミ、ダンボールそして適当に丸められたブルーシート複数枚!なんでここに集まっているかというと真ん中にゴミ箱があるからですね。

 

もちろんこんな利用の仕方は想定されていないはずですが。

 

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・ゴミの持ち帰りにご協力ください。

 

等が描かれた掲示も横にあります。

ただこの表現もかなり控えめである感じは否めないですね。

 

もうここまで来るとゴミ箱ではなくて「ゴミステーション」ですねぇ…。

とりあえずゴミが出たからゴミ箱に捨てに行く→すぐに一杯になるor最初から使われないように封がしてある→とりあえず近くに置く。

他の人がそれを見て、ゴミ置く場所だと脳内で変換→ゴミが増える※(繰り返し)

 

こんな感じになるんでしょうね。

 

行政の方はこれどうやって処分しているんでしょうか。もう毎年のことだからと諦めているのでしょうか。もう少し強く対策できないものなのでしょうか。

 

ここまでで多くのゴミと出会いましたが、だいたい時間にして40分くらい、距離として500mくらいです。

 

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手元に拾えたのはこんな感じ。もちろんまだまだありましたけど軽くやってもこれくらいです。

 

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 いやぁどうしたらいいんですかねぇ〜ポッポゥ〜。

 

では次は月並みながら撮影とゴミ拾いをして思ったことと、こんな対策どうでしょうを書いていきます。

 

3. ゴミを撮影しにいって思ったことと対策

まずは現地で見た各種ゴミについて。

① 道端に落ちているゴミ

道端には吸い殻、缶、ビン、ペットボトル、プラコップ、ビニール袋、その他飲食関連物が落ちていました。吸い殻は一箇所に複数本、その他は比較的散り散りで風の影響も受けたりしているようでした。

 

② ゴミ箱周辺のゴミ

ゴミ箱周辺には大量のまとまったゴミがありました。ゴミは缶、ダンボール、ビニールに入ったゴミからブルーシートまで。ゴミ集積所に近い扱いでした。

 

①は初めからポイ捨てされたゴミと飛んでいってうやむやにしたゴミ。②はゴミ箱の横ならなんとなく置いていいだろう、というゴミでしょう。

 

これらについて行政側と花見参加者ができそうな対策について考えていきます。

 

行政側が取れそうな対策として、

①については、ポイ捨てをより厳密に禁止するために「ポイ捨て禁止」の掲示を増やすことと罰金の設定。

②については、公園用の一般的なゴミ箱しかない敷地では、「ゴミ箱使用不可」と「ゴミ持ち帰り必須」の2点を明記。

 

といったことが考えられます。

 

次に、花見参加者の意識面での対策として、

 

①についていえば、片付け道具の用意とゴミ低減の食器用意を用意して、捨てる物自体を減らすこと。

 

②については最初に捨てた人に合わせて連鎖して捨てる負の同調行動を抑えるため、ゴミ拾いという行動の方がカッコいいという意識の転換をさせること。(うーんこれはちょっと難しいですね。ピリカみたいなアプリがもっと普及してくれたらいいと思います。)

 

では行政を動かし、世間の花見ゴミへの感覚を変えるにはどうしたらいいのでしょうか。

 

まずできそうなことは花見ゴミがこれだけ多くの場所で問題になっている、という事実を世間により強く周知することだと思います。

 

問題の可視化については現在もSNSやテレビなどで「今年もゴミひどいんだな〜」くらいはありますが、いつどこでどうなっていたのか、ということをどんどん共有していく

といいと思います。

 

例えば今回のことでいえば、twitterに文京区江戸川公園4月1日の日曜日朝6:00の花見ゴ

ミ。としてハッシュタグに「花見ゴミ2018」などにして集めていくことです。

 

 

大量の花見ゴミ写真が場所と時間の情報を持って大量に出回れば嫌でも参加者はゴミのことが頭にチラつきますし、メディア等に取り上げられれば行政側動かざるを得なくなり対策がしやすくなるのではないでしょうか。

 

 

 

まだまだ浅い考察で恐縮ですがひとまずこんな感じです。これを読んでいただけるみなさんもきっと何かいい考えをお持ちだと思います。

 

4. まとめ  

twitterの花見ゴミ情報を見て、今シーズン通った江戸川公園のゴミ状況を実際に見にいったところ、案の定たくさんのゴミがありました。

 

日本の半分くらいの花見シーズンはもう終わりですが、これから東北、北海道のお花見シーズンです。そしてゴミ問題はお花見だけではありません。夏は花火大会がありますし、来年の花見もあっという間です。そしてそうこうしているうちに東京オリンピックが始まるでしょう。

 

今のままでは来年の花見もたくさんのゴミが放置され、オリンピックはゴミだらけになりそうですね。海外からオリンピックを見にきた人は「あれ、ブラジルではゴミ拾ってたのに、日本はゴミだらけだな」と思われてしまいます。

 

まずはできるところからやっていきましょう。

ゴミの持ち帰り習慣と使い捨て用品の削減。

そしてゴミの山を見つけたら情報共有して問題を明確化していきましょう。

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 ルールを守って楽しくお花見しましょう!

 

<おまけ>

 

今回は負の側面に焦点を当ててみましたが、江戸川公園の桜はとても素敵です。

ということで開花日の様子と夜桜のライトアップについてはこちらをどうぞ。

   

sustainabilityrvl.hatenablog.com

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都内はこれから爽やかに葉桜を楽しめる季節。

東北はこれから最盛期でしょうか!満喫しましょう!

 

葉桜も爽やかでいいですね。桜好きより。